はじめに
私たちしおさい歯科クリニックの診療理念 「Care your Patient, Do not see just diseases」 は、明治時代の医師・高木兼寛の言葉、「病気を診ずして病人を診よ」に共感し、生まれました。
高木兼寛は、日本海軍の軍医として、脚気(かっけ)の克服に大きく貢献した人物です。
当時、脚気は未知の病原菌による感染症と考えられていましたが、高木は患者の食事や生活習慣に着目し、原因が栄養不足であることを突き止めました。食事を白米中心から麦飯を取り入れたものに改善することで、脚気の流行を劇的に止めたのです。
この経験を通じて高木は、「病気そのものではなく、患者さんの生活全体を見ることが真の医療である」という信念を抱きました。
私たちもしおさい歯科クリニックで、この考えを実践しています。
たとえば虫歯治療では歯を削って詰めるだけでなく、「なぜ虫歯になったのか」を患者さんと共に考えます。そして食生活や生活習慣を見直し、虫歯の再発予防につなげます。
また、歯科衛生士による定期的なケアを大切にしているのも同じ理由です。高木が英国で学んだナイチンゲールの「患者さんを全人的にケアする」という精神を受け継ぎ、患者さんの健康を長期的に守ります。
科学的根拠に基づく治療を行うとともに、患者さん一人ひとりの人生や価値観を尊重すること。このバランスが、私たちが目指す理想の歯科医療です。